Sleeping Bomb

病院はただいま病院版ISOのようなものを受審中。
今日は第1日目。
しょっぱなからシステム(電子カルテ)のデモ。社長(病院長)挨拶のあとにデモwwwオレ平社員www
システムを中心において、診療(医師)と看護のプロセスモデルを説明。Visual的に超分かりやすく作ったつもり。
で、実はこのプロセスモデルの中にSleeping Bombを仕込んでおいた。今あるフレームワークには効率・安全の面からロジカルな問題があり、それを解決するには大規模なシステム投資が必要で、それはこれからの僕の仕事の価値向上に繋がるとの狙いでこっそりと小さな爆弾を仕込んでおいたのだ。
僕の狙いではそのSleeping Bombは明日になって爆発する予定だった。明日、詳細ヒアリングで僕のいない場で爆発する予定だった。
そしたらなんと時限装置は効かず、あっさりとその場で爆発。ちょっと分かりやすく作りすぎたかも。(笑)
監査員さんにあっけなく見抜かれて、なぜか僕が矢面に立つことに。
まさに想定外www
「これって自分の価値向上っていう以前に、首になるんじゃね??」って感じの大爆発。
デスクに戻って転職先に思案を巡らせたぐらい大爆発。
 
でも、僕は嘘は言ってない。その事実は決して法的に問題があったり倫理に反しているわけでない。「良い医療を提供するために現状で考えうる最善の策としてこういう方法を採用しています」という説明をしただけだ。
見抜かれて爆発することも想定済みだし打ち合わせもした。
打ち合わせをしたのが僕が信頼できる心ある人たちだったので、Sleeping Bombを仕込んだわけだが。
 
でも、ツっこまれた後で経営陣や事務の一部は「なんでそんなこと説明するの?」と僕を非難した。
いや、事実だしwww
っつか、なんで?
監査を通過することが目的だから?合格したっていうブランドが欲しいだけなの?不安な要素は内緒にしておくの?
監査の結果を受けて、今よりも更に良質な医療・看護を提供していく糧とする気あるの?病院として今が最高のパフォーマンスを出せているわけじゃないでしょ?これから先もPDCAをまわしていかなきゃいけないわけでしょ?なぜ取り繕う。
 
・・・・。
だけどね、だからといって僕はそう開き直ることができなかったんだ。
なぜなら僕を大事にしてくれる人たちに迷惑をかけたからだ。とりわけ看護部には迷惑をかけたと思う。
何度足を運んで「すみませんでした」と言ったことか。
でも、対応も一段落した20時過ぎに看護部に寄っても、看護部長はじめ師長さんたちは「いいのよいいのよ。分かってた問題だしさ」「今日指摘されなかったら明日病棟で指摘されて大変なことになってたんだから。そしたら師長たち大変だったと思うよ。だから気にしなくていいのよ」って言ってくれた。看護部長は白湯を飲みながら。ある師長さんはアイスクリーム食べながら。(笑)
ショックで食欲なくした僕にそれでも栗を剥いてくれたりコーヒー淹れてくれたりして暖かく迎えてくれた。
「泣いてもいいのよ」なんて言われたりなんかして。泣かなかったけどね。
 
暖かいよね。うれしいよね。・・・本当にうれしかった。
このように暖かい人たちが提供する看護のお手伝いをしたい。このような暖かいハートを持ったナースが、患者さまのベッドサイドに寄り添うような看護を提供してもらうこと、そのためのナースの負担軽減の仕組み作りこそが僕がこの病院で働く意味なのだと改めて強く思った。
力になりたい。