電子カルテ検索の将来像

遅ればせながら2012年初めてのエントリーです。
何を書こうかと思いましたが、電子カルテの一部についての将来像を語ってみたいと思います。
お題は「電子カルテの閲覧性」とでもしましょうか。電子カルテに書かれた記事やオーダーを見返す(探す)際にどういうUIなら具合いいか私のささやかな理想を述べます。
兎角、電子カルテは紙カルテと比較して「閲覧性が悪い」と言われます。そして、現場からは「紙カルテをめくるように見たい!」という意見が多く聞かれます。
この要望をベンダーさんはなんとか克服しようと頑張っていると思います。もっとも実現できそうなのがWindoesのAero機能を使ってめくるイメージで動かすってところだろうと思いますが、根本的にAeroはウィンドウをめくるので、中の記事まで読めません。これではダメです。
じゃぁどうすれば良いかというと、「紙をめくる」ことではなく「ちゃっちゃかちゃっちゃか読み進めて行きたい」という事が要望の本質なのだと言うことに気がつかなければならないです。
そこには「紙とデータは全く別物。データにはデータの表示のさせ方がある」というある種の開き直りが不可欠です。
では、データとしての表示のさせかたはどんなスタイルが適切かというと、データある程度絞り込んだ情報をどんどん読み進めていく答えはブラウザでのネット検索に電子カルテ検索と同じ問題とそれの解決策があります。
解決策とは何か、それはブラウザのアドオン(拡張機能)である「Auto Pager」にあると私は思っています。
Firefoxのアドオン版Chromeの拡張機能版がありますが、これは非常に便利なので私は必ず入れてます。つか、使ってない人は今すぐに入れろ!
 
動作は至極単純。Googleで検索した際にauto Pagerが無ければ検索結果が10件表示され、最下部に2.3.4.56.7.8.9.10.11....と次ページへのリンクが設置されてこれをクリックして次の検索結果へ遷移します。
電子カルテも同様。任意の条件で絞り込んで目的のデータにヒットしなければ次へ・前へのボタンをクリックします。
ではAuto Pagerの何が便利かというと、Google検索結果の最下部に来たらAuto Pagerが勝手に先読みして現在のページの下に次のページを付け足してくれすのです。超便利!
Google検索はもちろんBlogなどの記事にも対応しているので、私はblogの「次の日」「次の10件」などのリンクを久しく押したことがありません。画面スクロールで最下部に到達すれば次から次へとコンテンツが現れてくるのですから。
 
もうお分かりですよね。
任意の条件で検索して、最後のデータまで読んだら更に過去に遡るように作ればいいのです。出来れば上スクロールで後読み(検索日よりも未来に遡る)ことが出来れば完璧。医療者はマウスのスクロールキーをクルクルするだけで情報の収集が可能です。
富士通電子カルテ登録商標かも知れませんが「ロールブラウザ」という機能があります。あれは確かに「ロールしてブラウズ」するものですが、過去・未来に遷移するには1クリックが必要です。
これを自動化して過去にも未来にも情報を読み進めることが出来るAuto Pager的「巻紙」が到達点なのではないでしょうか?英語よりも日本語よね、やっぱり。「巻紙ブラウザ」と名づけよう。(笑)
どこまで閲覧したか判断するので、無用なTransactionも発生しないし、1回の読み込み件数を抑制することでResponseの改善も少なからず期待出来ますからサーバにも優しいしユーザーにも優しい。
そんな機能をが実装されれば便利だよなー。書くことも負荷だけど、読む(探す)ことの負荷も電子カルテの解決しなければならない課題だから。
 
誰か、実装して。絶対評判上がると思うよ。(笑)

 
昨年最後のエントリーは電子カルテのネガティブな部分(不満等)で締めくくったので、新年最初のエントリーは電子カルテの将来像についての希望を少し語ってみました。

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