クラウドコンピューティング:安い経費で導入可能

今朝、院内の次期システム準部室の掲示板に面白い書き込みが。
クラウドコンピューティング 安い経費で導入可能

クラウドコンピューティングという言葉が今、注目を集めています。

 クラウドとは雲という意味でネットワークを表し、ユーザーがインターネット経由でサービスを受ける仕組みです。

 従来のコンピューター利用形態はユーザーが自分自身のパーソナルコンピューター(PC)でデータやソフトウエアを保存していました。

 これに対し、クラウドコンピューティングは、ネットという雲の向こう側のサーバー(PCからの要求に応じて機能やサービスを提供するコンピューター)ですべてを管理、そこからサービスが降ってくるというイメージです。

 一番わかりやすい事例では、グーグルが無料で提供するサービスです。スケジュール管理の「カレンダー」やGメールなどのソフトウエアが、ネットにつなぐだけでユーザーのPCのブラウザ(ホームページ閲覧ソフト)を通して、自由に使用できるのです。

 企業の業務システム構築などいろいろな場面で利用価値があり、従来のシステムと比較して費用対効果が現れやすい仕組みといえます。

 現在、業務システムの多くは、サーバーとネットワークでつながった手元のPCで情報のやりとりをしています。

 しかし、このシステムはサーバーとPC双方にソフトウエアをインストールして運用する必要があります。

 例えば、徳島大学病院電子カルテシステムでは、サーバーには電子カルテの基幹システム、PCにもサーバーと通信をし、データ入力をするための専用ソフトウエアをインストールし利用しています。

 大学病院には約千五百台のPCがありますから、一台一台にソフトウエアをインストールするだけでも非常に時間がかかります。

 さらに、PCのOS(基本ソフト)の種類にも依存するため、電子カルテシステム全体を見直す時には、すべてのPC端末まで新規購入しなければならなくなります。

 ではクラウドコンピューティングを利用すればどんな利点があるでしょうか。業務システムを構築する際は、PCの存在を意識せずにサーバーのみの開発に集中できます。

 ユーザー側はブラウザを備えたPCのみで稼働するため、システム見直し時も、PCの新規購入やソフトウエアのインストール費用などが不要になるのです。

 OSのメーカーの保守サポート期間が約六年だとすると、六年ごとにPCを更新することになり、どのくらいの費用がかかるか容易に想像がつくと思います。

 企業の皆さま、クラウドコンピューティングを社内システムに採用してみてはいかがでしょう。(

チームのメンバーの一部はノリノリだった。ユーザー側のクラウドのイメージとしてはこんな夢見てしまうのも仕方がないかなと思った。
でも、この人は教授らしいけど何も分かってないな。
アプリケーションとプラットフォームの区別すらついてない。
 
googleが無料なのはクラウドの恩恵ではない。
無料で提供出来ているのは広告収入があってこそであり、その収入を効率的に確保するためにクラウド化しているわけじゃんか。
クラウドgoogle=無料なんてロジックは短絡的としか言いようがない。例の取り方が極端で、致命的なロジックが抜けてる。こういうことを言う偉い人がいるから困る。
 
今後医療の世界でクラウドが活用されるシーンはただ一つ。
日本版EHR(ナショナルレコード)を行政(厚生労働省はダメだ、経済産業省に期待)もしくは地方自治体主導で行う場合に、そのプラットフォームとしてのみ存在価値がある。
あるコミュニティ単位で電子カルテを統合しなければクラウドのメリットは産まれない。
 
せっかくだからいちいちツッコんでみる。
1、PCのOS(基本ソフト)の種類にも依存するため、電子カルテシステム全体を見直す時には、すべてのPC端末まで新規購入しなければならなくなります。
クラウド上のアプリ(電子カルテ)が進化して、クライアントのリソースやスペックを必要としたら一緒じゃん。つか、単純にブラウザが対応出来なきゃダメじゃん。クラウド化したらNT4.0+IE5クライアントでも動くと思うな。
 っていうか、OSのサポートについて考えたことあんのか?
2、ユーザー側はブラウザを備えたPCのみで稼働するため・・・
→一時期流行った「web版電子カルテ」はなぜ衰退したか考えたか?
 答えは単純で「使いにくいから」だ。マウス操作をtabとenterキーでサポート出来ない、ドラッグ・アンド・ドロップが出来ないところに本質があって、それはクラウドとは一切関係がない。
 それを打破するとすればフルAjax、もっと言えばHTML5準拠の電子カルテ作るぐらいしかないんじゃない?。リアルタイム更新の必要があるならCometも必要だね。
 (ただし、これらが可能になる時代がもうすぐそこに来ているのは間違いない。Webの可能性は無限大だ)
 だが、それの採算ラインはどこにあるのよ?クラウドだから無料?笑っちゃうねwww
 「誰が」開発しているのか考えたことあんの?ナショナルレコード作らなきゃ、その費用負担は結局のところ利用する医療機関に係ってくるわけじゃん。それじゃぁなにも変わらないよね。
3、OSのメーカーの保守サポート期間が約六年だとすると、六年ごとにPCを更新することになり
→だからそれは(ry

ツッコむのも嫌になったので、私見を・・・。
先にも述べたとおり「Webの可能性は無限大」だ。いずれアプリ版に比して遜色ないWeb型電子カルテも登場するだろう。それは手の届くところまで来ている。Cometは歩み始めHTML5はもうすぐそこだ。
だが、まだ手は届かない。
現時点でクラウド(っていうか仮想化)できるのは、社内クラウドレベル。それも比較的小規模な部門システムの統合のため。
いくら技術が向上したとは言え、仮想かによるオーバヘッドは10%程度存在する。この10%のオーバーヘッドを補うために追加リソースを用意するのはナンセンスだ。こと電子カルテについては仮想化しないほうがよい。
と言う訳で次期システムは小さな部門システムの社内クラウド化。ここまでと私は考えております。(それも結構お金がかかるから無理かも)
 
最後に。
4、企業の皆さま、クラウドコンピューティングを社内システムに採用してみてはいかがでしょう。
→アンタやれよ。