【反省文】病棟の看護必要度分布

今日はちょっと反省文です。
昨夜は当直(病院のご多分に漏れず、日勤→夜勤→半日勤)で眠い目を擦りながら朝から仕事してました。
そんな折、看護部から電話があって「ちょっと知りたいデータがあるんだけど・・・」ということで呼ばれていってみたら、「ある病棟がとても忙しく困っている。看護必要度のデータを使えないか?」という相談でした。
この日の日記で出したデータは看護部に提出してあったので、それを思い出してくれたのだろう。
それはそれはもう、「待ってました」と言わんばかりに2つ返事で「お任せあれ」と1時間ぐらいでデータ提出。だって、看護を定量化する仕組みが看護必要度であって、定量化したデータはお好みに合わせてマイニングしますよ、ボクが。
要は下記のような状態だった

  • 脳外科病棟の看護必要度の累計が他病棟と比して1割程度高い(病棟によっては2割ほど違う)
  • 更に、必要度に応じて5段階に分けて構成比率を調べると、上位2層の患者がおよそ50%を占めている(他病棟は多くても3割程度)

これからいえることは、単純に累計で見ても他病棟よりも1割程度ナースを増やす必要があるということ。そして、月間トータルの必要度が同じであっても、必要度が高い患者の割合が多いと(手がかかるひとをかからない人の差がおおきいと)ナースに負担がかかるので、更にいくらか手厚く配置する必要があると思われることを説明してきた。定床数が同じ他病棟と同じ人員配置では明らかに過負荷だから。
他病棟との比較をグラフにして出したので師長さんの理解も早かった。手をパンと叩いて「あっ、そういうことか」と。たぶん、看護の定量化の大事さを認識してもらえた瞬間だったとボクは思う。
 
ここで反省です。
実は毎日の看護必要度の集計結果は看護部でも当然見れるわけですよ。脳外科の病棟が忙しいであろうことは数ヶ月前の時点で明らかだったんですよ。あまりに明らかだったのでボクは説明しなかったんですよ。「読み取ってもらえるもの」として思い込んでいました。
で、ボクは何をしていたかというと、定量化した看護資源と何が相関するのかなんてことを考えていたんですよ。
上ばかり見ていて、実際に病院で働いているナースのことに気がまわらなかったです。どこかしら看護をマクロに捉えて大きく変えようなんておごりがあったと思う。これは本当に反省しなきゃいけない。
ボクの望みはナースがやりがいと心のゆとりを持ってベッドサイドで寄り添うような看護をしてもらうことであり、それはひいては患者さまのため、病院のためなのだから。
3月にあれほど悩んだこと、少し忘れかけていました。出直しです。
一番堪えたのは、めちゃくちゃに忙しい脳外科病棟に妊婦ナースが4人もいるということを聞いたことです。お腹に赤ちゃんがいながら忙しい日勤をし、更に夜勤までしなければならないなんで想像するだけで胸にこみ上げてくるものがある。
週末にもう少し詳しいデータ分析を詰めます。彼女達のために今のボクができることはこういうことしかないのだから。