なんのためのStaging環境なんだ。なんのための受入試験なんだ

ちょっとマジムカつくんですけどー。
 
以前にこんなエントリーを書きました。
電子カルテバージョンアップにおけるStaging環境の有用性
電子カルテのバージョンアップって病院側でも受入試験てちゃんとやらなきゃいけないよねー。そのためにはStaging環境が有用だよねーって。
で、来月にもまたバージョンアップ予定してるんだけど、Staging環境に最新の本系データが移行されてないのよ。
要は、モジュール類はコピーしたけど、データベースはコピーしてないの。
で、問題は、データベースに格納されているのは、データだけじゃなくて設定系の情報も入ってる。
 
そんなことは一切知らされずに受入試験に入ったら、帳票の印字位置がずれたままってのが真っ先に見つかって、どういうことかとベンダーさんに聞いてみたら上記のような状況。
まさに寝耳に水!
 
ふざけるな!と。
データベースの複製をしないなんて一言も言わず、勝手に判断して勝手に指示しているベンダーのプロマネには本当に頭にきた。
だってさぁ、ある日の完全なスナップショットを元に、最新のモジュール当てて必要あれば設定入れて、それで初めてバージョンアップ後の環境が整って、その上で完全な受入試験が出来るわけでしょ。
「一部の設定は古いままだけど本番環境にでは大丈夫だから安心してね(∀`*ゞ)テヘッ」ってそんなの受け入れられるわけないじゃん。それをベンダー側が言うなよと。今日の「お前が言うな」大賞。
そもそもはバージョンアップをお任せしてたら悲惨な結果になったという苦い経験から「病院側でもちゃんと試験しよう」ってなったのに、院内受入試験のスタートラインすら担保しないってあり得ないよ。
こんな体質だから電子カルテの品質も担保できないんだよ。
電子カルテユーザーに迷惑かけないように、ひいては患者さまに迷惑をかけることの無いように、みんなでちゃんとやろうね」って思いが微塵も感じられないよ。
システムは使う人が居て、その先には顧客が居る。これは病院にかぎらずおおよその企業に当てはまる。システムを使うユーザーはnかもしれないけど、顧客はnの乗数だ。それを想像できないSEはただのプログラマと同じだ。ソースを目の前にぶつくさ呟いてればいい。
イマジネーションというか、システムに対する思い入れを無くしてしまっては技術者失格だよ。
開発が作り、構築が落としこむ。開発の気持ちを汲んで、ユーザーに説明するのも構築の大事なタスクだ。だからこそその「落とし込み作業」を端折ることはあってはならないと僕は思う。
なのに今日は惨憺たる状況。
 
僕ら病院側が必死になってこの会社の電子カルテの評価を少しでも上げようと頑張ってるのがなんだか馬鹿みたい。
データの二次利用で頑張って作ったコンテンツを提案時のデモに使わせてくれって打診があった時もその時は快くOKしたけど、今は「美味しいとこばかり持って行きやがって」って思うよ。あるべき姿を目指して未開拓の地を地道に進んでる僕らの気持ちなんて伝わってないのかと。
もうさぁ、ベンダー任せにして、バージョンアップ失敗したら社長名で文書よこせよって言ってる病院担当者になりたい。でも、それは僕の矜持が許さないから頑張ってる。
おもいっきり怒ったけど、冷静になってこのエントリーを書いていると、なんだか悲しくなってきたよ。
 
久しぶりにこの言葉を。
いつも感謝。冷静に、丁寧に、正確に。みんなの夢がかないますように。

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