博士号取得しました!(つづき)

博士課程に入学して三年。はじめの2年間は月に2回、東京まで新幹線で通う日々を過ごしました。
スケジュールとしては、1年目に副論文1本、2年目で博士論文用のデータ収集と分析、3年目で博士論文執筆というのがゴールデン・スタンダード。だれもそんなスケジュールどおり行かないんですけどね。(笑)
それでも、1年目で副論文を書き上げて投稿するというところまでは比較的順調に行きました。無事に学会誌に原著論文として採用されましたし。
 
でも、2年目特にデータ解析を始めてからは苦難の連続でした。本当に毎日が辛かった。寝ても覚めても研究のことを考えていた日々だったと思います。
なにが辛かったって、博士論文に値する研究として成り立たせるかってこと。
昨日のエントリーに書いた看護の赤字要因なんて、全く博士論文として不十分なんですよ。それは「独自性」が無いこと。だれでも考えつきそうなことをやっていてはダメなんです。
なので、如何に「独自性」と「新規性」を盛り込むかってところで、全く良いアイディアが浮かばなかったんです。それを見つけ出す為に毎日毎日データの山を掘りあさり、キラリと光る石を探すという途方も無い作業を半年以上続けたでしょうか・・・。
「暗く長い先の見えないトンネル」と先人は言いますが、まさにそのとおりだなぁと痛切に感じていました。
 
やっとこさひねり出したアイディアが、看護量とPDPS点数の比率(赤字率)を度数分布化して、その面積の期待値を評価するという数式モデル。
「本当にこれで大丈夫かな?博士号取れるかな?」と不安でしたが、これ以上この研究を深めることは当時の私には出来ませんでした。「ダメなら(博士号)諦める」「人事を尽くして天命を待つ」という悟りの境地に達していました。
 
ストレスで食事が喉を通らない日々が続き、酒ばっかり飲んでいたら健康診断で肝機能が急激に悪化し、現在治療中。(笑)
本当に精神的にやられた日々でしたが、学位記授与式(卒業式)では謝辞を述べる修了生総代として選出いただいたり、他の研究室の教授から「キミ、優秀だね」とお言葉頂いたりで有終の美は飾れたかなと思っています。
 
今は「何も考えなくていい毎日」というものを謳歌しています。なんて幸せなんだろう。(笑)
しばらくはゆっくりしたいところですが、もう次のシステム更新が間近に迫っており、現在入札中。どうなることやら。