これって地域連携パスに使えるんじゃないかというSharePoint Online

まずはこれを読んで欲しい。国立成育医療センターのynb先生のblogです。
Microsoft Wordで簡単クラウド・データベース
 
地域医療連携パスって「複数の」病院・開業医・事業者、さらには患者さまの家族など、多種多様な人々が動くので、それらの情報共有をどうしようかというのはかなり古くから課題とされてきました。
最も課題となるのが、情報リテラシーの格差、所謂デジタル・デバイドです。
新しい技術を使ってシステムを構築したとして、現場がそれを使いこなせるかというと甚だ疑問なわけです。私は、技術を押し付ける技術者ではなく、「新しい」よりも「使える」ものを提案できる技術者でありたいと心がけているので、現場に使ってもらえるかどうかは最低限イメージしなければいけないわけで、で、いままではそれがイメージ出来なかったのです。
というのも、私の奥さんもケアマネであり訪問看護師です。結婚して3年になりますが、この私の身近にいても彼女のリテラシーどん底のままです。(笑)
彼女が使えるようなシステムというのは非常に限られています。自宅のMac上のChromeですらタブ機能を意図的に使いこなすことすら出来てません。タブブラウザですらそんな感じなので、それ以上のものを使わせるには非常に困難です。
 
じゃぁ、そのぐらいのリテラシーの人を踏まえた上で何かしらのファイルで情報共有させようとすると、例えばWevDAVのようなものになります。
しかし、そこでWebDAVの使い方や挙動を理解してもらわなければならないという問題が発生します。元の木阿弥です。
そして、WebDAVはあくまでファイル管理ですから、データベースとして使うには弱いわけです。
それ故に、未だに紙で運用されている地域連携パスが多いのです。
 
そんなこんなで「難しいなー」と思うこと数年。最近は「もうだめぽ」と思ってました。
が、今回発表されたSharePoint Online。これは素晴らしい。ユーザーはWordかExcelを使えるという最低限の条件を満たせば、あとはSharePointがデータベースにしてくれるので、リテラシー制限というのはほとんど無に等しく運用が出来るわけです。
この機能はやはり地域医療連携、特に地域連携パスの運用に非常に有効なのではないかと思います。
患者さまを取り巻く医療者や介護者、そして家族の方がWordやExcelファイルをアップロードするだけで簡単に情報共有できるわけです。これは非常に便利なはず。
ちょっと詳しく調べてみたいと思います。(と思いつつ、一週間が経過してしまいましたが・・・)