BIで未収金管理

こんなニュースがありました。
オラクル、未収金問題に苦しむ岩国医療センターにBI導入
BIが医療の世界にも浸透してきたことは喜ぶべきことですが、この岩国医療センターは、やってはいけないアプローチ方法で導入してしまいました。
その理由をいくつか述べたいと思います。
 
1、ニーズの発生点がミクロ過ぎる
「未収金管理」がBIの導入理由とはなんと悲しいことでしょう。1憶円の未収があるとはいえ、あまりにミクロです。BIがどうあるべきか、どう使うべきかを考えれば、未収金管理だけで派手に打ち上げる必要はなかったはずです。
 
2、なんだかわからない「開発」

富士通FIPJavaで開発したシステムとOracle BIを連携させたことにより、未収金の増減などをグラフで表示させるなど、簡単な操作で行える分析を実現した。

こんなの、開発しなくても出来るがら!そもそもOracle BIじゃいけなかったのかね?
 
まぁ、このようにして発展性の無いBIが導入される「医療」という世界は、非常にクローズドなのです。
なぜなら導入にあたっての市場調査、他業界調査がないから(理由は面倒くさいから)ベンダーお仕着せのシステムを導入してしまい、そして当初の目的もあいまいになり、問題は解決しないのです。
 
1億円の未収を抱えてしまう病院がこのBIを導入して、百歩譲って未収金問題は解決するかもしれませんが、その他の多種多様な問題が山積みなはずであり、それを解決する土壌が無い限り、結局はいたちごっこもしくは放置されるんだと思います。