データウェアハウス&CRMエキスポ

少し前の話しになりますが、5月12日に東京ビッグサイトで開催されたデータウェアハウス&CRMエキスポに参加してきました。
これは、去年も「参加し他の業種でも同じような問題を抱えているんだ!」「解決策あるんだ!」と目から鱗が落ちた展示会で、すでに製品の選定は終わっているけど、今年も行ってきました。
 
まず会場の印象として率直に感じたのは、昨年に比してエリアが縮小(展示業者数の減)されていたことです。(その代わり、クラウドコンピューティングのエリアが大きい)
これは、昨年はユーザーのニードを背景とした情報収集の年であったこと、それから一年が経過しデータ分析を重要視していた企業はほぼ導入がしたもしくは導入中であると考えられ、それに伴い業界内での淘汰が進んだのではないでしょうか?更には、これは市場が成熟してきたとともに、その背景には製品群が成熟してきたとも考えられます。
成熟期に入ったこの時期に導入する当院は結果的にタイミングが良かったのではないかと感じました。
 
他方、DWH構築に20年以上関わっている専門家のセミナーを受講してきました。
受講の目的であったシステムの仕組みについては、複数のデータソース(データベース)を統合し、データ整理を集中的に行うロジックを組み立て、アウトプットはサマリデータもしくはグラフ化する、それらは日次の処理ではなく出来る限りリアルタイムに近い(ニア・リアルタイム)で行うべき、という一連の流れがスタンダードあるということ、そして私たちが考えたDWH&ETLのポリシーは間違っていないと認識し、安心すると同時に期待感を抱きました。
また、大きなポイントとして言いたいのは、一般企業の業務システムについてもパッケージ化の潮流にあるようです。そして、「パッケージ製品を使う中で同業他社との差別化を図るためにはデータウェアハウスの活用の如何にかかっている」との話がありました。医療業界もこの流れであり、当院もパッケージ型電子カルテを採用予定です。ということは他病院に先んじた電子カルテの活用のキーポイントはデータ活用ということになります。
もう一つ。データの活用方法として、経営者のみならず一般の社員にも有効なデータを提供し情報の共有を図る、の他に何かしらのイベントが発生したら(銀行であれば、それまでの預金額を超える額の入金をした顧客が発生した等)、それらを分析してマーケティングに活かすという、Event Bases Marketingへの活用方法等の紹介がありました。
これを医療に置き換えて考えると、「術後数日」で「発熱が37.5℃」の患者が発生したことがイベントであり、このデータを感染対策師長が速やかに把握し術後感染を疑い対応するというような活用方法があるのではないかとイメージしながら聞いてました。
 
「すべてのデータから、速やかに、わかりやすくアウトプットする」これを基本に、特定の職員だけでなく、すべての職員が活用出来るよう、システムの幅を広げていきたいな。